【岐阜の伝統工芸品】涼しく美しい水うちわの作り方や使い方

【岐阜の伝統工芸品】涼しく美しい水うちわの作り方や使い方

【岐阜の伝統工芸品】涼しく美しい水うちわの作り方や使い方

岐阜の伝統工芸品『水うちわ』ってどんなもの?

よく目にするチープなプラスチック製のうちわとは、一線を画した雰囲気を放っている『水うちわ』。
水うちわは岐阜で生まれた伝統工芸品で、水に浸すという独特な使い方のほか、うちわとは思えないほどの繊細な作りと透明感のある美しさが注目されています。
そんな魅力的な水うちわをお土産店などで目撃して、一体何の素材で出来ているのか、どうやって使うのかなど、好奇心が刺激された人も多いのではないでしょうか。このページでは、伝統製法を用いた本物の水うちわの作り方や正しい使い方、奥深い歴史などを紹介しています。

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岐阜の水うちわ

水うちわとは、水に浸して使ううちわのこと

水うちわとは、桶や洗面器にはった水のなかに浸して使ううちわのことを指します。
岐阜を発祥とする伝統工芸品であるため岐阜うちわ、あるいは俗称としてひんやり団扇などとも呼ばれています。水うちわは今でこそ一般家庭にも普及していますが、もともとは岐阜名物の鵜飼いを舟上から見学する観光客が、川の水で涼をとる用途で使われていたという風流たっぷりな歴史があります。

普通のうちわであおぐよりも涼しい!

水うちわには、普通の紙製のうちわよりも涼しいという特長があります。
水に浸してからあおぐため、体に水飛沫がかかるからです。また気化熱の作用(ようは内水の原理ですね)が働くことも、涼しさを強く感じられる理由の1つです。

水うちわには、向こう側の景色を確認できるほど薄作りという特徴もあります。
トレース紙のように透き通っているので、ただ眺めているだけでも清涼を感じることができます。水うちわの基本的な用途は涼をとるためですが、見た目が芸術品のように美しいので、専用の台座にセットしてインテリアとして楽しむといった使い方もできます。

高級和紙『雁皮紙』でできています

美しく透明な水うちわは、一体何でできているのか神秘ですが、意外にも私たちのよく知る和紙が使われています。ただし和紙といっても、100均などに売られているようなチープな類のものではありません。職人が1枚1枚丹精込めて作り上げた、雁皮紙という高級和紙を使用しています。雁皮紙は美濃手漉き和紙ともいい、水うちわの発祥地である岐阜県南部の美濃が名前の由来となっています。

雁皮紙は、ジンチョウゲの一種である雁皮を原料としています。
雁皮の繊維はとても細く長さも2.5~5mmしかないため、漉き加工を施すと、とても緻密性の高い紙になります。また触るとツルツルしており、きれいなクリーム色と上品な光沢を有しています。また雁皮紙は和紙でありながら、虫に食べられにくいという特性も備えています。

雁皮紙には厚様、中様、薄様など厚さにバリエーションがありますが、水うちわには一番薄く加工した『薄様』が用いられます。これを用いることで、水うちわ特有の透明感や清涼感を演出することができるのです。

防水性のある天然ニスを塗って仕上げます

和紙として優れた性質をもつ雁皮紙ですが、唯一の弱点が、水を吸うと縮みやすい点です。
「水うちわに使うものなのに??」と疑問に感じるかもしれませんが、水うちわは「骨に雁皮紙を貼ったらそれでおしまい」ではありません。仕上げにニスを塗布して完成に至るのです。ニスには耐水性があるので、塗布すると雁皮紙が縮まなくなります。

ニスというと体に悪そうな化学物質を想像してしまいがちですが、水うちわに使われるシェラックニスは天然由来のため、万が一口に入っても健康を害する心配はありません。シェラックニスは水うちわのほか、バイオリン・お菓子のマーブルチョコ・薬のカプセルなどにも使われています。

手作りキットはないですが材料は買えます

伝統製法で作られた本物の水うちわは、岐阜のお土産店、デパート、通販などから購入することができます。いわゆる工場で大量生産―ではなく、プロの職人が1本1本手作りした貴重な芸術品ですから、普通のうちわよりもずっと高額です。値段はピンきりですが、安くても1000円以上は確実で、高いものだと1万円以上することもあります。

残念ながら普通のプラスチック製のうちわと違って、水うちわ専用の手作りキットなどは売られていません。しかし和紙専門店やホームセンターなどで、材料を揃えることは可能ですから、職人気分で手作りに挑戦してみるのも面白いでしょう。なお水うちわ作成に最低限必要な材料は、竹骨・雁皮紙・ニスの3点です。

水うちわはデリケート!取扱いに注意して

極薄の雁皮紙でできた水うちわはデリケートですから、使い方に注意しましょう。
いつでも使えるようにと水に浸けっぱなしにしておくのは良くありません。ニスが変色して白く濁ったようになってしまうからです。強い日光が当たる場所にずっと放置しておくのもNGです。ニスが黄ばんでしまい、やはり水うちわの美しさが台無しになってしまうからです。またアルコールがかかるとニスが溶けてしまうので、お酒をこぼしたりしないよう気を付けましょう。

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