デイサービスの集客方法|ケアマネに選ばれる営業資料の作り方
「利用者向けのチラシをポスティングしたけど、問い合わせが来ない」
デイサービス・訪問介護の事業者さんから、よくいただくご相談です。
結論から言うと、介護サービスの集客は、利用者に広告を打つより先に「ケアマネジャーに選ばれる」ことが効きます。
理由は、利用者がサービスを選ぶ経路です。多くの場合、利用者と家族はケアプランを作るケアマネジャーから候補を示されます。つまり最初の選択は、利用者本人ではなくケアマネの手元で起きている。ここに紙が届いていないと、どれだけ利用者向けチラシを撒いても土俵に乗りません。
この記事では、ケアマネに選ばれる営業資料の作り方を中心に、家族向けチラシとの使い分けまで整理します。
① 介護の集客はBtoBtoC。紙の主戦場は利用者向けチラシではなくケアマネ向けの営業資料
② ケアマネが見ているのは雰囲気ではなく「この利用者を受け入れられるか」の適合条件。空き状況・受入条件・送迎範囲が最優先
③ 「楽しそうな写真」と「アットホーム」は、どの事業所も書いている。差にならない
④ 家族向けチラシは、ケアマネから候補を提示された後の「決め手」として使うと効く
介護の集客は、誰に届けるのか
届け先は3つあります。そして、順番があります。
| 届け先 | 優先度 | 効く紙と内容 |
|---|---|---|
| 居宅介護支援事業所 (ケアマネジャー) |
最優先 | A4の営業資料+空き状況の更新版。適合条件が書かれた紙 |
| 地域包括支援センター | 高 | 要支援者・初めて介護に触れる家族の相談窓口。同じ営業資料+地域活動の案内 |
| 利用者本人・家族 | 中 | チラシ・ポスティング・見学会案内。候補に挙がった後の決め手として機能する |
ここを逆順にやるのが、いちばん多い失敗です。利用者向けチラシを1万部配る予算があるなら、まず近隣の居宅介護支援事業所を全部リストアップして、営業資料を持って回ったほうが確実です。数が限られているので、全部回れます。
ケアマネに渡す営業資料に書くこと
ケアマネがサービスを選ぶとき、判断しているのは「この利用者さんを、この事業所に任せられるか」です。雰囲気ではなく適合の可否です。
だから資料に必要なのはこの項目です。
| 項目 | なぜ必要か |
|---|---|
| ① 空き状況 | 曜日別の空き枠。ここが分からないと候補に入れられません。月1回でも更新した紙を届けると強い |
| ② 受入条件 | 要介護度の範囲、医療的ケアの可否(インスリン・吸引・経管栄養など)、認知症対応、入浴の可否と方式(機械浴の有無)。ケアマネがいちばん知りたい情報 |
| ③ 送迎範囲 | 対応エリアを地図または町名で明記。範囲外なら検討対象になりません |
| ④ 1日の流れ | 時間割で具体的に。利用者に説明するときの材料としてケアマネが使います |
| ⑤ 他と違う点を1つ | 機能訓練特化/リハビリ職の常駐/認知症対応/半日利用可/入浴のみ利用可など。「何にでも対応します」は選ばれる理由になりません |
| ⑥ 担当者と連絡手段 | 代表番号ではなく、相談を受ける担当者の名前と直通の連絡先。急ぎの相談が入るため |
| ⑦ 見学・体験の受け方 | 当日でも見学できるのか、体験利用があるのか。ここが軽いと勧めやすくなります |
この7項目が1枚に収まっていれば、それだけで他の事業所の資料より選ばれやすくなります。多くの営業資料は、理念と施設の写真で1枚使ってしまっているからです。
なぜ「楽しそうな写真」のチラシでは選ばれないのか
レクリエーションの笑顔の写真、「アットホームな雰囲気」「明るいスタッフ」——どの事業所のパンフレットにも書いてあります。全員が同じことを書いている情報は、選ぶ材料になりません。
写真を載せるなら、伝える内容を変えてください。
- 機能訓練の場面:どんな機器で何をするのか。効果ではなく内容を見せる
- 入浴設備の実物:機械浴があるかは適合条件そのものです
- 送迎車と乗り降りの様子:家族が心配するポイント
- 食事の実物:刻み食・ミキサー食・糖尿病食に対応できるか
つまり「雰囲気の写真」から「条件が分かる写真」へ。これだけで資料の性格が変わります。
ケアマネ営業のコツ
紙を作っても、届け方で結果が変わります。
- 訪問は「空き枠が出たとき」に理由を作って行く:用件のない訪問は迷惑になります。「木曜の午前に1枠空きました」は、ケアマネにとって有益な情報です
- 長居しない:ケアマネは常に時間がありません。紙を渡して要点を30秒で伝えて帰る。これを繰り返すほうが記憶に残ります
- 月初・月末は避ける:給付管理と実績報告で最も忙しい時期です
- 断られた理由を聞いて記録する:「送迎範囲外」「医療的ケアが必要だった」——これが次の改善点であり、資料に足すべき情報です
- 紹介を受けたら結果を必ず返す:受け入れられたか、どうだったか。報告が返ってくる事業所にまた紹介が来ます
家族・本人向けの集客(チラシとポスティング)
ケアマネ経路が回り始めたら、家族向けの打ち手が効いてきます。候補を提示された家族が「決める」ための材料という位置づけです。
- Googleビジネスプロフィール:「地域名+デイサービス」で検索する家族は必ずいます。費用がかからないので最初に整える
- ポスティング:送迎範囲内に絞る。範囲外に配るぶんは全部無駄になります
- 見学会・体験利用の告知:「見学だけでもどうぞ」。介護の相談は行動のハードルが高いので、入口を軽くする
- 地域活動の案内:体操教室・介護者向けの相談会など。介護が始まる前の家族に名前を置けます
なお、チラシの反響率は業種や単価で大きく変わり、少部数の結果では判定できません。配る前に「何部で判断するか」を決めておいてください。考え方はチラシの反響率の目安と信じていい部数にまとめています。
紙面の表現で注意すること
- 料金は「負担割合により異なります」を必ず添える:介護保険の自己負担は利用者ごとに異なります。1つの金額だけを大きく載せると誤解を招きます
- 効果の断定をしない:「歩けるようになります」「認知症が改善します」は書かない。提供する内容(訓練の種類・頻度・専門職の配置)を書きます
- 「日本一」「地域No.1」を使うなら根拠を持つ:景品表示法の観点で、優位性の表示には合理的な根拠が必要です
- 利用者の写真・声は必ず許諾を取る:本人と家族の双方に確認してください
事業形態別のポイント
訪問介護
ケアマネ営業が売上に直結する度合いが最も高い形態です。資料には対応可能な時間帯(早朝・夜間・土日)とヘルパーの人数を明記してください。「人手が足りていて、依頼を受けられる」ことが伝わるかが決定要因になります。
デイサービス(通所介護)
曜日別の空き枠と送迎範囲が最重要。加えて「入浴のみ」「半日利用」などの柔軟な使い方があると、ケアプランに組み込みやすくなります。
放課後等デイサービス
届け先が変わります。相談支援専門員、特別支援学校・特別支援学級、保護者の口コミが中心です。資料には送迎の有無、対応する障害種別、プログラムの内容、空き枠を明記。保護者同士のつながりが強いため、既存利用者の満足が次の利用につながります。
プロに頼むとここが変わる
イイチラシ.Bizは、チラシデザインの制作実績が年間2,300件以上。介護・医療分野の販促物も手がけています。
- ケアマネ向け営業資料と、家族向けチラシを作り分け:読み手が違えば載せる情報も変わります
- 情報の優先順位をレイアウトで表現:空き状況・受入条件・送迎範囲が一目で分かる紙面に
- 表現チェック:効果の断定や優位性表示など、リスクのある箇所をお伝えします
- 配布エリアの設計:送迎範囲に合わせたポスティングのエリア設計まで対応できます
よくある質問
デイサービスの集客で最初にやるべきことは何ですか?
近隣の居宅介護支援事業所をリストアップし、営業資料を持って回ることです。利用者はケアマネから候補を提示されるため、ケアマネの手元に情報がないと検討対象になりません。事業所の数は限られているので、全件訪問が可能です。
ケアマネ営業は何を持って行けばいいですか?
A4の営業資料1枚と、曜日別の空き状況です。空き状況は月1回でも更新して届けると効果的です。理念や施設写真が主役の資料ではなく、空き枠・受入条件・送迎範囲が分かる資料にしてください。
ケアマネ営業の訪問頻度はどれくらいが適切ですか?
用件があるときに行くのが原則です。空き枠が出たとき、受入条件が変わったとき、新しいプログラムを始めたとき。用件のない定期訪問は、かえって印象を悪くすることがあります。月初・月末は給付管理で多忙なため避けてください。
利用者向けのチラシは効果がないのですか?
効果はありますが、順番が後です。ケアマネから候補を提示された家族が「決める」ための材料として機能します。配る場合は送迎範囲内に絞ってください。範囲外への配布は全て無駄になります。
「認知症が改善する」と書いてはいけないのですか?
効果を断定する表現は避けてください。提供する内容(訓練の種類・頻度・専門職の配置)を具体的に書くほうが、ケアマネにも家族にも判断材料として伝わります。優位性を示す表現(「地域No.1」等)を使う場合は、合理的な根拠が必要です。
まとめ
- 介護の集客はBtoBtoC。主戦場はケアマネ向けの営業資料
- ケアマネが見るのは雰囲気ではなく空き状況・受入条件・送迎範囲の3点
- 「アットホーム」「楽しそうな写真」は全事業所が書いている=差にならない
- 訪問は用件があるときに、短く、繰り返す。月初・月末は避ける
- 家族向けチラシは送迎範囲内に絞って、候補提示後の決め手として使う
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